買取:Cannonball キャノンボール TVR-BR ビンテージリボーン アンラッカー テナーサックス
【売ってくださった前オーナーさまのストーリー】
きっかけは『Blue Giant』。物語を通じてジャズの世界に惹かれ、
まったくサックス未経験ながら「自分もテナーで息を吹き込みたい」と決意して選ばれた一本です。
お店で複数のモデルを吹き比べてもらう中、
太くて存在感のある音に心を射抜かれたのがこのキャノンボール。
頭の中にはコルトレーンやロリンズのサウンドが鳴っていて、
「こんな音で吹きたい」というイメージと手応えが見事に重なった――
前オーナーさまはそう振り返ります。
ご購入は2023年。ジャズ教室に通いながら、時間の長短はあれどほぼ毎日手に取り、
録音を聞き返して上達を確かめる日々だったそう。
「最初は店員さんが出してくれたような“太くて深い、伸びやかな音”に届かないもどかしさもありましたが、
練習を重ねるうちに理想へ近づいていく実感がありました。」
アンラッカー特有の枯れた外観も愛着の対象に。
そして現在。
上達の証として
新しいテナーを迎えられ、以後は新機の出番が中心に。
2025年3月からはハードケースで保管され、
「眠らせておくより、次の奏者にとっての相棒になってほしい」と
当店へ託していただきました。
「やめたから」ではなく「さらなるステップアップとして」
サックスを売ってくださるのは、当店としても
かなりテンションがあがります。
【入荷時コンディション(調整前)】
査定の試奏段階から全音域に渡って発音し、
一般的な中古販売の基準では「問題なく演奏可能」。
ですが、低音から高音への跳躍でアンブシュアに余計な気遣いが要る点、
高音域にわずかなこもり感が気になりました。
<↑今回は北九州・八幡の個人リペア工房「アトリエ・グラース」さんで調整していただきました!基本お忙しいのですが、時間をいただいてその場でリクエスト〜調整〜試奏してまたリクエスト…という形で丁寧に調整してくださいました^^>
【実施した調整・クリーニング】
まずは息の通り道を徹底的に整える方針で、
高音側タンポとトーンホールを専用ツールで丁寧にクリーニング。
バラすまではわからなかったほこりや汚れを取り除くことで、
(ほこりによってトーンホールが狭くなっていました)
出音のロスを解消しました。
併せて最低音域のキーのゆがみを修正し、
最低音から高音まで同じ吹き心地で
「駆け上がれる一体感」をだせるようになりました!
結果として、跳躍時の音の“伸び”と“抜け”が一段とパワーアップ!
キャノンボールらしい状態へと復活しました^^