お客様の声

※以下の文章は今回ヤマハYAS-855を買取りさせて頂いたS様からの「入金確認メール」から転載させて頂いたものです。ご本人の許可を頂き掲載しております。

【S様 40代 男性 東京】

ヤマハのカスタムというとクラシック用の楽器というイメージを持たれる方が多いと思いますが、
ジャズの中でもバキバキの武闘派(?)であるジェームスカーターが1990年代この楽器を愛用していたことはあまり知られていないと思います。
ちょっとしたことから彼に興味を持った私は1998年(だった筈)の夏、ブルーノート東京へ彼のライブを聴きに行きました。

当日彼はトレードマークの黒塗りのソプラノ、テナー(どちらもヤマハカスタムだと思います)とともに、
ピカピカに光る新品のようなアルトを持ってステージに現れました。これはとあるところで聞いた話なのですが、
その時彼は日本にソプラノとテナーだけ持ってきたものの、それだけではつまらないからと都内の某所からアルトを一本借りてステージに持ち込んだというのです。
残念ながら機種名まで聞かなかったのですが、ヤマハカスタムであったことは間違いなさそうです。

そしてその時のアルトのもの凄い音と演奏は私にとって生涯忘れられないものになりました。
今回買い取って頂いた楽器はどうしてもその時聴いた音を自分でも出してみたくて買ったものです。
サックスが上手い友達に一緒に楽器店に来てもらい実際に吹いてもらった音を聴いて、私は少なくともその時の音は855のものだと思いこれを選びました。
もっとも、もしかするとこれは勘違いで実際は875を吹いていたのかもしれませんが、その時の私にはそう思えたのです。

今回楽器を手放すにあたり、実は田崎さんから電話がかかってくる前にかなり良い条件を提示してくれた楽器店があり、
そこに買い取ってもらうことをほぼ決めていました。それでも心が動いたのは、田崎さんが私がこの楽器を買った時の想いに熱心に耳を傾けてくださり、
それを楽器の固有の価値として認めてくださったからです。査定の際、最初に決めていた楽器店の最低補償額だけは下回らぬよう約束してもらいましたが、
最終的にはそれよりも高い額を付けて下さいました。

田崎さん、今回は私も本当に何年かぶりに当時のことを思い出し、楽器のことなどアツく語ってしまいました。(笑)
本当にありがとうございました!

Sさん、愛器をお売り頂き、またこれ程想いの詰まったご感想を送って頂き本当に感謝しております。

最初は「じかにお会い出来る訳ではないので、信用できません」とおっしゃっていたのに（当然の反応だと思います）
最終的に私に愛器とその想いを託してくださった事、本当に嬉しく、また責任を感じます。

買取りさせて頂いた855は一部タンポ交換の必要があるものの、すばらしい音ヌケ具合です。次のサックス好きの方にもこの音ヌケ感を存分に楽しんでいただけるよう、しっかりと調整した上で販売させて頂きます。
改めて ありがとうございました！