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セルマーのリファレンス54アルトサックスを試奏。【YAMAHA YAS-62/62ネックと吹き比べ】

│ 2016年9月23日 │ カテゴリー: サックスを試奏してみたシリ-ズ

つい先日、セルマー・リファレンス54 アルトサックスを某楽器店で試奏させて頂きました。

キャノンボールやカイルベルトなど近頃、いろんなメーカーからたくさんの「使える」サックスが出ている事で、セルマー至上主義から冷めている私ですが、やはり「セルマーのサックスはすごい!」と実感したので、レポートしたいと思います。

セルマー・リファレンス54・アルトサックス reference alto

目次

※別の記事で「セルマー・リファレンス36」のジュビリーモデルとジュビリー前モデルの違いについて書いています。
→くわしくは『Selmer Sax Reference36 セルマーのサックス・リファレンス36は2モデル存在するのを知っていますか?』を見て下さい。

マーク6を復刻?セルマー・リファレンス54

今回の「セルマー・リファレンス」は、正確には「reference54」というモデルです。

これは、かの銘器「Mark6」を復刻しようと作られた、といういきさつはサックス好きならご存知かと思います。

このリファレンス、アルトでは「reference54」の一種類だけですが、(2016年現在)テナーは「reference36」と「reference54」の2タイプが販売されていますね。

セルマーのHPにも説明がある通り、バランスド・アクション(日本では俗にSBA”スーパーバランスドアクション”と言います)の復刻のreference36、マーク6の復刻にあたるreference54、となっていますが、もちろん完全に復刻できている訳ではありません。
(完全に復刻できるのなら、中古のMark6やSBAが100万円オーバーで取引される事もありません…)

…もっと正確に言うと、私も完全に新品で出た当時のMark6やSBAを吹いた事は無いので、あくまでも「使いこまれたMark6」の良さとしか比べる事ができないのですが、一番は”音色”が違います。

これは「使い込んだか・使い込んでいないか」の違いなのかもしれません。

とにかく、マーク6に一目惚れ(一吹き惚れ?)する理由のほとんどが、この音色なので「やっぱりお金があればマーク6買うな…」という感じではあります。

タンポを留めるレゾネーターをメタルからプラスチックに変えたり、ラッカーを変えたりしているのですが、音は(多少抑えられてはいるものの)やはり「現代的な音」が出ます。

音色はちょっと残念ですが…このreferenceはそれを補って余りある位の「操作性」と「音の出しやすさ」を持っています。

個人的にこの「操作性」と「音の出しやすさ」がはっきり出る、と思うのはフラジオ・フレーズを吹く時なんです。

フラジオを単音で出す分には、最近のサックスはどれも問題ありません。

しかし、フラジオの単音伸ばしではなく、フラジオ音域でフレーズを吹くと、ヤマハやヤナギサワの中堅モデルでも「棒吹きな感じ・もしくはオンチな感じ」になってしまいます。

通常音域でのフレーズと同じように、フラジオ音域で色気・艶を出したいと思うと、かなり音程・音色に気を配って耳に神経を集中しながら吹く事になります。

それが!このリファレンス54は、そんなに耳に神経を集中していなくても、ちゃんと「色気があって音程がはずれていない音」が出てくれるんです。

自分の吹いた音を録音して聞き返した時、これにはかなり驚きました。

個人的にはリファレンスに限らずこの部分が一番セルマーと他メーカーのサックスの違いを痛感する所ですが、このリファレンスはこの「知的な色気(色気は出せても、口を緩める事でピッチが甘くなる→下品になる→ピッチを気にしすぎると色気が出ないのジレンマ)」のバランスが特に絶妙だと感じました。

…でもこれが、セルマーの特徴ではなくて、最近のサックスはみんな持ってる特徴かも?

と思い、ヤマハのYAS-62(62ネックバージョン)と吹き比べてみる事にしました。

YAS-62/62ネックの特徴

ヤマハYAS-62はヤマハの最高機種ではないですが、音程の安定感に定評のあるヤマハにあって、「もとプロモデルの名を冠した中堅機」という事で、私個人的には「ヤマハYAS-62もしくはYAS-480を持っていれば充分どのレベルにも対応できる」と感じています。

その上に82Zや875EXはありますが、アマチュアレベルで立つステージでは、YAS-62やYAS-480の方がむしろコントロールしやすい、と思っています。
(日々の練習量に避ける時間とのバランスで)なので、「自分だったら、予算が合えばどちらを買う?」という目線でYAS-62の最新マイナーチェンジ・モデルの62ネックバージョンと吹き比べる事にしました。

*ヤマハ YAS-62の買取についての記事

*ヤマハ YAS-480の買取ついての記事

 

【あきらかに違う音の厚さ】

私は普段から本当にYAS-62で充分、と思っているのですが、やはり音の厚さは違いますね。
同じフレーズを吹いてみるとこの音の厚さが演奏の説得力となって差を出します。

ただし、あくまで「吹き比べた」場合の話です。
吹き比べる事がなければ、最後までしっかりと吹ききればYAS-62でも充分だと感じると思います。

しかし、この1音1音の音の厚さが、先程書いた「フラジオフレーズの演奏力」になると話は変わってきます。

フラジオ域はあきらかに違いが出ます。
例えば、YAS-62でフラジオ域を練習していて、「音は出せてるんだけど、人に聞かせられる程歌えてないなー」と思うレベルであれば、一度セルマー・リファレンスを吹いてみてください。

本当に「歌唱力」の部分を、サックスが補ってくれる感じがします。

【まとめ】

そんな訳で、やはりYAS-62との差は歴然でした。

自分が選ぶとしても、2本吹き比べればYAS-62を我慢して、YAS-62もう1本分位のお金を貯金してリファレンスを買うでしょう笑。

個人的にはジャズよりもR&Bやフュージョンなどで、歌うフレーズを目指している方・歌伴が多い方にオススメしたいモデルだと思いました。

とても艶・色気が出るのに操作しやすく、最近の「パワー系・輪郭ハッキリ系」サックスとは違うのに華やかな音色。

マーク6とは違いますが、個性を作りやすいプロモデルとして手に入れたい、と思うサックスでした。

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