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buescher(ビッシャー/ブッシャー)サックス。無くなってしまった古いブランドではすまされない個性

│ 2018年5月15日 │ カテゴリー: サックスのブランドシリーズ
↑アメリカン・オールド・サックスbuescherの代表的な機種「truetone」の管体刻印です。こちらはサックス買取ラボふくおか在庫のbuescher truetoneのバリトン・サックスです。buescherの代表的な機種「truetone」の管体刻印です。こちらはサックス買取ラボふくおか在庫のbuescher truetoneのバリトン・サックスです。ビッシャー/ビュッシャーは、1900年から1963年にセルマーに買収されるまで、C.G.Connと並んでアメリカのジャズを支えたサックス・メーカーです。今現在、サックスの代表的なブランドとして一番有名なのはセルマーですが、セルマー社が1936年頃「バランスド・アクション」というモデル(その次にスーパー・バランスド・アクションをリリースします)を世に出すまでは、このビッシャー/ビュッシャーとC.G.コーンのサックスがアメリカで人気のサックスでした。
(他にもアメリカで人気だったサックス・メーカーにマーティン、キングなどあります。)アメリカン・オールド・サックスbuescher truetoneのシリーズ4 アルトサックスです。※サックス買取ラボふくおか在庫品アメリカン・オールド・サックスbuescher の「truetoneシリーズ4」 アルトサックスです。truetoneにはシリーズ1からシリーズ4まで存在します。
※サックス買取ラボふくおか在庫品

目次

ビッシャー/ビュッシャーの音の個性

ビッシャー/ビュッシャーとC.G.コーンのサックスは外観が似ていますが、これはビッシャー/ビュッシャーの創始者buescher氏がもともとC.G.コーン社で職人として働いていた為だと思われます。

外観が似ているものの、音の特徴は大きく違っていてコーンは太く丸い音が特徴、そしてビッシャー/ビュッシャーはコーンに比べると(というか現代楽器全般に比べると)音量がやや小さく優しい音が特徴です。

この特徴は個人的にもサクソフォンの元祖「アドルフ・サックス」に似ていると思います。
(アメリカン・オールド・サックスについて参照※現在書きかけです。)

ビッシャーの2つの魅力と人気機種

ビッシャーのサックスには、大きな2つの魅力があります。
1つは、「アドルフサックスの延長線としてのbuescher」そしてもう1つは、「スウィング・ジャズの甘く軽快なサウンドを奏でるbuescher」です。

アドルフサックスの延長線としてのbuescher~トゥルートーン

buescherのサックスは、truetoneというモデルから始まりました。
このtruetone(トゥルートーン)は、C.Gコーン社から独立したbuescherが最初に手がけたモデルらしく、外観が当時のC.Gコーンのデザインと大変良く似ています。
そしてこのtruetoneは、シリーズ1からシリーズ4までの進化を遂げます。

とても面白いのは、このtrunetoneのシリーズ1からシリーズ4の造りを見ると、サックスの元祖「アドルフ・サックス」から現代サックスにつながるキィの形状・配列が進化していく様子を見る事が出来る、という事です。

また、当時とても有名なクラシック界のサックス演奏家「シガード・ラッシャー」がこのtruetoneを大変気に入り、「サックスの元祖であるアドルフ・サックスに最も近い」サックスとして紹介しました。

ラッシャー氏は、サックスに対して独自のコンセプトを持っており、サックスの「本来持つ魅力をいかに引き出すか」に注力されていたそうで、このtruetoneと自分が設計した「シガード・ラッシャー」というマウスピースを使い、「アドルフ・サックスとしてのサキソフォン」の可能性を追求していました。

セルマーの「バランスド・アクション」が現代サックスの構造の元祖となっていますが、(そしてその後の「スーパー・バランスド・アクション」が世界的なサックス構造の基準になったと言われています。)アドルフ・サックスから現代サックスの世界基準となったセルマー・バランスド・アクションまでをつないで見せてくれるのが、まさにbuescherの「トゥルートーン」なんです。

スウィング・ジャズの甘く軽快なサウンドを奏でるbuescher

ビッシャー/ビュッシャーのもう1方の魅力は、さきほどの魅力と正反対の「スウィング・ジャズとしてのサックス」です。

有名なエピソードとしては、スウィング・ジャズで最も有名なデユーク・エリントン楽団がビッシャー/ビュッシャーのsaxで統一していたというものです。

スィングジャズのアルバムを聞くと必ず出てくるあの「当時の独特なサックスの感じ・音色」は、ビッシャー/ビュッシャーによって作られていた、と言えるかもしれません。

これは機種でいうと、「アリストクラット」から「400」シリーズまでです。以下の3機種がそうですが、製造時期は3機種それぞれ前後混在しているようです。

aristcrat/アリストクラット

ビッシャー/ビュッシャーの魅力は、「創成期のサックスを彷彿とさせるサウンド」だけではありません。
「truetone」の次のモデル「aristcrat」は、ソニーロリンズが使用していた事で有名です。
aristcratの中でも、ベルに大きな「B」のイニシャルデザインが彫られた「aristcrat シリーズ2」は、通称「ビッグ・ビー(Big B)」と呼ばれ、今でも一部のジャズプレイヤーに人気のモデルです。

tophat&cane/トップハット&ケイン

このモデルは、ベル部の豪華な彫刻で有名です。シルクハットとお城やビルのデザインがとても個性的です。

400

aristcratと並んで製造された「400」シリーズは、その後buescherがセルマーUSA社に買収されるまで(買収されてからもしばらく)生産されました。<→セルマーUSAについてはこちらの記事を参照してください。『セルマー・オメガと呼ばれるモデルについて。セルマーUSA社のサックスは全てアメセルなのか?』リンクは下記>

セルマーUSAとのかかわり

ビッシャー/ビュッシャーのもう1つの興味深いエピソードとして、「後年セルマーに買収された」という事実があります。

ビッシャー/ビュッシャーは、「400」モデルを製造販売している途中から、セルマー社に買収され事実上ビッシャー/ビュッシャーはなくなってしまいます。

セルマー買収後ですが、セルマーUSA社も存続が危うくなってきた時期にこの元ビッシャー/ビュッシャーの技術者たちが製造にかかわったのが、あの「セルマー162/164」通称「オメガ」と言われているモデルだというのです。

セルマーUSA社自体は現在、セルマー本社とはまったく別の会社になっておりしかもセルマー本社はアメセルの存在や、セルマーUSA社の活動を正式には認めていないので、これはあくまで憶測や噂の域を出ません。

しかし、実際にオメガと呼ばれる機種が存在し、私も吹いた事がありますが、その外観のインチキ具合とは裏腹にかなり魅力的なサックスでした。

このオメガと呼ばれるモデルも「セルマー」の刻印が入っているのでどうしても「アメセルかアメセルじゃないか」のような話になってしまいますが、実際に吹いてみると、とても「甘い」ニュアンスが出しやすくて、しかもブリブリ鳴ります。

確かに付けられているパーツ1つ1つはセルマーのものの廉価版・簡略版という感じなのですが、音の系統は「セルマーとちょっと違うな」と感じました。

試しに当店に遊びに来られたお客様にもこの「オメガ」吹いてもらったんですが、やっぱり「凄く吹きやすくて甘い音がするけどセルマーじゃない感じ」と言っていたので
この印象はそんなに間違っていないと思います。

とにかくこの「オメガ」は巷で噂されているほどセルマー直系でなくて、ビッシャーの400シリーズ辺りまでに培われたビッシャーの技術が投入されていたとしたら…と考えるだけでもなんだかワクワクします。

そんな説に納得させられてしまうような音個性を、このセルマーUSA社製「オメガ」は備えているのです。

参照:→セルマー・オメガと呼ばれるモデル。またアメセルはセルマーUSA社のサックスなのか?

まとめ

ビッシャー/ビュッシャーを選ぶコツ

これからビッシャー/ビュッシャーに出会った時は、ぜひ「その機種が何か」に気を付けてみてください。

それが「truetone/トゥルートーン」なら、シリーズ1から4までのどのモデルなのか…これによってキィ配列や機構が大きく変わりますから、自分が「アドルフサックスの頃の、室内吹奏楽向けで、現在のように進化していない機構でその独特な音色と感覚を楽しみたい」のか「操作性はできるだけ違和感なくスィング時代のあの音だけ欲しい」のか、(この場合はシリーズ4の一択です)その辺りをはっきりさせてから選びましょう。

そしてソニー・ロリンズのように、ジャズを演奏する中で「人と違う音個性」を期待するのなら、aristcrat/アリストクラット以降の機種を選びましょう。

いかがでしたでしょうか。
マーティンやコーンに比べ「知る人ぞ知る」的なbuescher(ビッシャー/ビュッシャー)ですが、ただの無くなってしまった古いブランド、ではすまされない個性を持ったアメリカン・オールド・サックスです。

あわせてお読みください:ヴィンテージサックスがなぜ求められるのか? その理由


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